* “パニパニ”とは宮古島の方言で「元気いっぱい!」という意味なのだ  

2004.9.25


「 多良間島「八月踊り」を鑑賞 」



国の重要無形文化財 「八月踊り」


 宮古島の更に離島・多良間島で行われた「八月踊り」を鑑賞しに行って来ました。
「八月踊り」とは、旧暦8月8日から3日間に渡って繰り広げられる、島をあげての大きな豊年祭で、その踊りは伝統芸能として、国の重要無形文化財にも指定されているほどです。

多良間島には、琉球王朝時代より多くの人が移り住んだと言う流れがあり、踊りに使われる衣装や音楽にも首里の洗練された文化が反映されており、宮古島の祭りとは一味もふた味も異なった独特のものでした。

 

 今回は職場の皆と撮影という名目で、八月踊りの最終日に日帰りツアーに参加してきました。
出発前、このHPの管理人ロングビーチ氏に「多良間行きの船はすごい揺れ方をして、以前自分が乗った時はほぼ全員が船酔いして吐いていた。まっちーも行き2回、帰り2回と吐くこと間違いないな。ゲ○袋4枚用意して行けよ」とさんざん脅されたのでした。

ヤバイ、昔から遠足で吐くタイプだったし、ダイビングですら時々船酔いする。これは完璧吐くかも・・・と読んだ私は、翌日早速「時間ももったいないし、飛行機で行きませんか?」と社内で提案するも、「多良間でゆっくりとした時間を楽しむのに、時間に追われたような事を言うな」「RAC(琉球エアコミューター)は、ジェットコースターよりコワイと評判なのに、なんでわざわざそんな危険なモノに乗るか」とあえなく却下・・・。
ウ〜ン、仕方ない・・・覚悟を決め、本当にゲ○袋に、酔い止め薬。なめていると酔いずらいとのことで飴玉も購入。そして、睡眠不足は何よりも大敵との理由で夜10時には就寝と、万全の態勢で当日に備えたのでした。

しかし、当日緊張で普段より1時間も早く起床。そして、空腹では酔い止めが飲めないと、普段は食べない朝食までしっかり取ったことが返って裏目となり、何故か出発前、歯磨きの時に早くも少し嘔吐してしまう・・・。よ、弱すぎる!
しかしっ、実際は思っていたより全然立派な高速フェリーでたった1時間半で到着。
天気は上々で揺れもほとんどなく、会社のコが私の船酔いを心配して用意してくれた、カチ割りまでナメナメして行ったので、まあ〜ッたく船酔いはしなかったのでした。
これでは、まるでロングビーチ氏の暗示(罠?)にまんまとかかった模様。く、くやしい!


思っていたより立派で速いフェリー

多良間の海。漁港でもこの透明度!

 そんなこんなで無事に多良間島初上陸!多良間の日差しはとても強くて目がまともに開けていられない。なんだか、宮古とは日差しも空気も違う。
普天間港の静けさは、(同じく宮古の離島)大神島にちょっと近い感じがしました。公民館前でバスを降り、仲筋の「土原御願」へ向かい歩く。
その会場までの徒歩から、もう八月踊りは始まっていて、多良間には宮古ではあまり見られなくなったフクギの木がいっぱいあって、四つ角には大きなガジュマルの木もあるし、これまた大きなデイゴの木もある。そんな木々の向こうから、遠く、能のような掛け声や歌声、そして三線の音が聞こえてくる。

会場も、ガジュマルをはじめとした木々に囲まれた超天然野外劇場。子供達は木登りしながら舞台を見ている。道を挟んだサトウキビ畑からは涼風が吹いてきて・・・。
その、何ともいえないいい雰囲気の中、舞台には色鮮やかな衣装を身に纏った人々が次々に踊りを披露する。ゆったりとした動きは能にも少し似ている。


写真上:仲筋 「土原御願」

写真右:この青空!路上では多良間産黒糖や
ぱなぱんびんなどのお土産が並ぶ


 客席と舞台がとても近いので、真剣な表情や、息づかいまでもがじかに伝わってきて心を打つ。静かに踊る沖縄的美少女の顔に玉のような汗が吹き出ているのを見た時はその美しさに神々しさすら感じてしまった。
内地にいる時、能と薪能を2回ほど鑑賞してとっても感動はしたのだけれど、チケット代も1万円以上したし、着ていく服にもそれなりに気を使った。前もって内容を知る勉強会まであったし何とも敷居が高いというか・・・。

だけど多良間の八月踊りのいいところは、こんな伝統芸能を、Tシャツ短パン裸足で気負わずに鑑賞できるところ。前列ではおじいたちが泡盛三昧で陽気にやってるし、後ろを振り返れば、若いお母さんが子供を寝かしつけてうちわで扇いでいる。
島中の人たちが子供からお年寄りまで、誇らしげに全員参加している感じや、それに疎外感を感じることなく、私達ナイチャーや観光客も一体感を持って舞台を支えている感じがした。


こんな可愛いコ達も出演します

彼らはなんと男のコ



 総引き、二才踊、狂言、若衆踊、女踊などに続き、午前の部を締めくくる組踊では、宮古のヒーロー「仲宗根豊見親」が宮古一の美人姉妹「オーガマ・クイガマ」を使い、与那国の鬼虎を征伐に行くという、ストーリー性にあふれる14幕からなる劇仕立て。

これがなかなか、おもしろく、鬼虎にお酒を飲ませ酔い潰させるというシーンでは、最前列にいたおじいが、酔った勢いでいたずら心を出し、自分達が飲んでいた泡盛を並々と杯に継ぎ、実際に飲ませてしまったり(実際杯の中は水と思っていた私ですが、泡盛を飲まされても演者達が少しも動じていないので、最初から本物のお酒を飲んでいたんだとびっくり!)舞台の中の宴会のシーンで使われた豆腐やかまぼこを、これまたそのおじいたちが、勝手に会場にいる私達に振舞ってくれたりと、会場一体型で楽しんだのでした。


真剣な表情が美しい

仲宗根豊見親(なかそねとぅゆみゃ)の組踊




 なごり惜しくも多良間を発つと
夕日が送ってくれました

 八月踊りの1日目は仲筋「土原御願」で、2日目は塩川「ピトゥマタ御願」で、そして最終日は「別れ」と称して両御願で朝10時から夜7時まで3日間に渡り延々と豊年祭が行われます。私達は結局昼食も取らず(おなかはペコペコだったけど時間が惜しい)両御願を見て回り、名残惜しくも5時のフェリーで帰途に着いたのでした。

聞くところに依ると、夜の宴がなかなか雰囲気もあり、また観客も酔っ払ってのますます楽しい宴になるようですよ〜!
よ〜し来年は是非泊りがけで見に来ようっと。平良港からフェリーでわずか1時間半の場所に、宮古とは違った文化を持つこんなステキな島があるなんて!(そーいえば、多良間はヤギ食の産地!次回来島では是非こちらの食文化にもチャレンジしてみねば!)

機会があったら是非みなさんも多良間島の八月踊りを見に行ってみてください。一見の価値ありですよ☆
 

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