* “パニパニ”とは宮古島の方言で「元気いっぱい!」という意味なのだ  

2004. 1/25 


「 サトウキビのお仕事 」(後編・黒糖作りに挑戦)


 さて前回、苦労してキビ刈りをした翌日、今度はそのキビを使って黒糖作りを体験してきました。いざキビ刈りでお世話になった下地恵良さんの製糖工場へ!

まず、工場内に1歩立ち入ってびっくり!1m先も見えない程、立ち込めている蒸気。これはサトウキビを熱した時に出る、湯気なのであま〜いいい香り!
まさに、サトウキビのスチームサウナ。美肌効果はあるのかしら?糖分で毛穴が詰まるだけか!?などとついつい余計な事を考えてしまう私。

始めに、昨日収穫したサトウキビをだいたい3本ずつ位圧縮機に入れ絞っていきます。これは前回も書きましたがサトウキビ1本が結構重いので重労働。でも、さすが機械、どんどん天然のサトウキビジュースが絞れていきます。


今回お世話になった丸良黒糖工場


圧縮機に入れる作業


恵良さんの熟練技


キビをリサイクルして火種にします

 このサトウキビの汁は今度はろ過機に通され葉カスの屑や、土砂が取り除かれていきます。そしてスクリーンで更に丁寧にろ過された汁が、いよいよ過熱の工程に入っていきます。
この釜戸の火種は先ほど圧縮され廃材になったサトウキビ。これを約1日天日に干し乾燥させたものを燃料に使うわけです。
う〜む・・・さすが沖縄無駄が無い!

釜戸の手前から、長方形の箱(浴槽位の大きさ)が2つ、続いて大きな鉄の鍋が更に2つ並んでいる。合計4つの器を、温度を考慮しながら行ったり戻ったりしながら均等なキビ汁にと加熱されていきます。
その間にはアクが取り除かれ石灰が入れられたり、それからなんと隠し味に(?)サラダ油も入れられていました。

大きなひしゃくでキビ汁を鍋から鍋へ移す恵良さん。
「宮古にはな〜んにも特産物がなっかったからぁ〜上等の黒糖を作ろうと努力したわけ」

石灰の量も研究に研究を重ねた結果の様子。私のほうを振り返り黒糖に賭ける熱い思いを語ってくれながらも手は休まず、鍋から鍋へと絞り汁を移動させている。

すくっては結構遠くの鍋へ液体を投げ入れるような作業なのだけど視線は違う方向を見ながらも1滴もこぼしていないところが長年の熟練技を感じさせます。かれこれ15年以上この作業を続けているそうです。


重くなってきた〜

 そして最後の4つ目の鍋がある程度水分が飛んだところで、今度は弱火にしてかくはん作業に入ります。

グツグツと沸騰していた泡がなめらかになり、棒ですくって糸状に垂れ下がる程度になったら火から降ろします。ここからが勝負!棒で素早くかくはんを続けながら煮立ったキビ汁を冷ましていきます。

温度が下がりだんだん固まってくるので棒はかなりの重たさに・・・うぅ〜もう回せない・・・と思った頃に鍋の淵に付いた糖液が黒糖らしくなって来ました!




適度な大きさに割っていきます
 今度は、ある程度流動性のあるうちに机上の紙の上に、一定の量づつ広げていきます。それが冷えてカチカチに固まる半生の状態で専用の工具で割っていきます。

この加減も結構時間との戦いで、あまり半生の状態では工具の金具に黒糖がべトッと付いてしまうし、かといってモタモタしていると固まって工具では割れなくなってしまう。だんだん慣れてくるとある程度まで割ったら手で分割した方がやり易いことが判明し手作業に変更。
この時熱々の黒糖をつまみ食いしたら、そのおいしかった事!!

生チョコとおんなじ味なんです。ホット生チョコ!みたいな。今まであまり黒糖を食べる機会も無かったし、1つ口にすればもう充分!という認識だった私ですが、出来立て黒糖のおいしさに目覚めました。

(正確に言うと出来立て直前でしょうか)う、うま〜い!割る作業を忘れ、ちょうどよい半生具合の黒糖を探す事に集中する私。その真剣なまなざしに従業員さんから思わず
「お、まっちー職人の目してるじゃない?!」
との声が掛かり我に返る・・・。イカンイカン。


 こうしてちょうどいい大きさに割られた黒糖を、最終段階として袋詰めしていきます。俄然、商品らしくなり自覚が湧いてきた!そんな頃ちょうど黒糖を買いに常連さんらしき人がやってきた。
「下地さんとこの黒糖食べたらよそのはもう食べられなくなって・・・」
そうでしょそうでしょ、と納得。

今製糖シーズン真っ盛りの沖縄では、よくその様子がニュースで流れていますが、よそでは以外にも機械を使った作業が多いし、大量生産。
その映像と比べると、下地さんの工場は家族全員で出来る範囲で、上質の黒糖を丁寧に作っているのがよくわかりました。例えば、キビ刈りの段階で少しでも痛んでいたり変色している部分は節ごと刈り捨ててしまうなど。
皆さんも是非この「天然黒糖」をご賞味下さいませ。


いよいよ袋詰め


こうして出来上がった愛情入り黒糖

内地ではあまりおやつ代わりに黒糖を食べるという習慣がないので、砂糖を食べるといってもピンとこないかもしれませんがそんな方には1つお薦めが。コーヒーに入れて飲むとおいしいです。コーヒーから沖縄の香りがしてきます!是非お試し下さいね。


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